この記事は、普段メインで扱っている0~6歳までのママ・パパを対象とした育児情報記事とは異なります。あらかじめご了承ください。
早速ですが、私は先日「令和7年 前期保育士試験」を受験し合格しました。
約4カ月の独学で保育士試験に挑戦し、筆記試験・実技試験共に一発合格したので、その際の勉強方法を何本かの記事で紹介します。



なお、前提として、以下の内容は、深くしっかり勉強したい人の勉強方法ではありません。
すき間時間しかない中で、多くのコンテンツを詰め込む短距離走型の学習方法と思ってください


YouTubeも立派な教材に


保育士試験を独学で受験するにあたり、活用したコンテンツの一つがYouTubeです。いつ、どのようにYouTubeを使っていたかを紹介します。




勉強方法
まず、なるべく効率よく動画を視聴したかったので、勉強期間中はYouTubeプレミアムに加入しました。
YouTubeプレミアムとは月額1280円(税込・2025年勉強当時)で動画視聴中の広告がなくなるサービスです。さらに、視聴速度もより細かく調整できました。



個人的に意識したのは、再生速度をギリギリまで早くして繰り返し聞くようにしたことです。
YouTubeは動画コンテンツですが、音声だけで聞き流すことも可能です。
筆者は受験当時3歳の育児をしながら妊娠しており、さらに引越しのために荷造りをしなければならない状況でした(今思うと詰め込みすぎですね)。
そのため、動画を映像&音声の両方で見ていたのは主に家事(料理・食器洗い・洗濯・お風呂掃除)の間、残りの移動時間や子どもの寝かしつけの時間などは聞き流しで活用していました。
コンテンツの内容
調べてもらったら分かりますが、ほとんどの保育士試験対策チャンネルは一問一答形式です。



私はとにかくまとめて勉強できる時間がなかったので、参考書で知識を入れる前でも一問一答の動画を回していました
後から振り返ってみると、筆記試験の9科目のうち、参考書をしっかり入れた方が結果的に近道だったなと思うものと、一問一答のみでも良かったなと思うものもありました。
個人の感想ですが、この辺も今後別記事で紹介できたらと思います。


勉強時間
今回資格取得にあたって、勉強した期間は約4カ月です。
受験当初、自身は出産を控え休職中でした。しかし、3歳児の育児と家事全般を担っていました。夫が激務なため、基本的に平日は日中子どもを幼稚園に預け、お迎えから寝かしつけまでワンオペでした。
妊娠中は基本体調があまりよくなく、日中は家事をこなすので精一杯でした。お迎え後はわんぱくな3歳男児に手を焼き、寝かしつけが終わるころにはクタクタで夜も一緒に寝落ちしてしまう状態でした。
まとまった勉強時間が確保できなかったため、とにかく朝起きたときから夜寝落ちするまでの間、ひたすら動画の視聴と聞き流しをしていました。



朝食の準備中、お風呂掃除中、洗濯を干している間、子どもの寝入りばななど、とにかくすき間時間の全てです。
試験前1カ月はさすがに危機感を感じて朝活をしましたが、朝はまとまった時間がとれたためYouTubeではなく参考書や問題集をする時間に当てました。




【筆記編】試験対策に聞いていたYouTubeチャンネルとおすすめ動画


筆記試験対策に聞いていたYouTubeチャンネルのおすすめポイントやイチオシの動画を紹介します。



なお免責として、紹介するのは私が見ていた動画の中からのおすすめです。
各チャンネル登録者の方からすると「もっといい動画があるのに…」と思うかもしれませんが、ご了承ください。




ほいくんの保育士チャンネル



保育士試験をYouTubeで勉強している人なら知らない人はいない、というくらいの有名人です!
おすすめな点
・コンテンツ数が圧倒的
・ゴロやストーリー、着色など覚えやすいように工夫された内容
・社会福祉士の試験対策など他の資格とリンクした内容
・受験者の気持ちに寄り添う導入・締めのコメント
5年以上前から保育士試験対策の動画を作られており、コンテンツの量が半端ありません。配置基準の変更などがあった際には、内容もしっかり更新してくださるので安心ですよ。
ご本人も「寝落ちのお供に」と言っていますが、とにかく朝から晩まで聞いても飽きないようなテンポの良さと内容です。
特に押さえたいコンテンツ
ブログと合わせ技もおすすめ
ほいくんはブログ(いーつぶNet)もやられています。



動画の一問一答を穴埋め形式にしたものを記事として公開されているので、セットで学習すると効果的です。
ファンにはラジオ風の動画も
さらに、毎朝6時にYouTubeチャンネルでラジオ「朝からほいくん」を公開されています。再生リストに年ごとに「2025年~朝からほいくん」のようにまとめられているようです。
こちらは保育士試験対策に関係ない内容(旅・ゲームなど)がメインですが、試験が近いときなどは保育士試験の科目や試験へのマインドを言及されていることもあります。私は気分転換に聞いていました。




保育士hana 保育士試験対策



参考書に載っている基本的な内容を押さえたいならhanaさんの動画がおすすめです。
条文読み上げや統計資料のコンテンツも要チェックですよ。
おすすめな点
・参考書の端に載っているような部分まで丁寧に押さえられている
・個性を抑えた淡々とした読み上げ
・保育指針や教育原理の条文読み上げ動画がある
・最新の統計資料をまとめた動画を出してくれる
特に押さえたいコンテンツ




保育士試験合格ch



各科目をさらにカテゴリ別にまとめた動画で、うろ覚えな学習範囲のみ集中的に繰り返せたのが良かったです。
おすすめな点
・各科目の難度とおすすめの勉強方法に関する動画がある
・動画で扱うカテゴリについて、直近10回分の試験で総問題中何問出題されていたか教えてくれる
・試験が近づくと、有料会員(サポーター)向けのコンテンツの一部を期間限定で無料開放してくれる
特に押さえたいコンテンツ




けんいちろう准教授



保育士の実務経験12年間、現在は大学で幼児教育や保育を教える准教授をされています。
保育士試験を目指す学生さんに向けて試験対策も行っているようで、つまづくポイントなどリアルな内容が魅力です。
拝聴した動画
試験対策には、各科目の「予想問題」「模擬試験」「ここが出る!」といった予想問題系のコンテンツを見ていました。
→再生リスト一覧
書籍コラボを行っておりテキスト内の問題1問に触れて解説してくれるものや、10題の問題形式の動画なども実力がつくのでおすすめです。
社会福祉系のコンテンツは必見
個人的にお世話になったのは、社会福祉・社会養護のコンテンツです。社会福祉の施設の解説や社会福祉法の解説は繰り返し聞きました。



社会福祉・社会養護・子ども家庭福祉などは、制度の仕組みの理解も欠かせません。
一問一答ではこぼれ落ちる深い理解への助けになります。
歴史の聞き流しもぜひ
そのほか、試験対策の一環として有益だったのが、施設の歴史を開設した動画です。



歴史を知ることで、現在の配置基準などへの理解が深まります。
また、年号の並び替え問題なども、時系列が頭に入っていれば数字を全て覚えていなくても対応できる可能性があります。
動画内で今の制度に対する苦言も呈されており、とても共感できましたし、信念を持ってコンテンツを発信されているのだなと感じました。




【チャンネル登録者&熱いファンも多い】
筆記試験対策におすすめのYouTubeチャンネル


以下のチャンネルについては、コンテンツの内容は1.2本しか見られませんでした。いずれもファンが多い人気のチャンネルであり、にわかで言及しては逆に失礼になりそうでした。
そのため、チャンネルリンクと簡単な補足説明の範囲で留めさせていただきます。チャンネルの先生方、愛聴している方はご了承ください。


桜子先生



(補足)YouTubeのコンテンツはほぼ見られなかったのですが、参考書上下と予想問題集は購入しました。
そちらのレビューについては、別記事で扱いたいと思います。
拝聴した動画
私がYouTubeコンテンツで利用したのは、試験直後に先生が問題を解かれた感想を配信された回(「令和7年前期「子ども家庭福祉」解答の道筋」)です。
私が受けた試験は令和7年前期で、問題の出題形式が一部変更になりました。
新たな問題形式で不安を抱えていた上に「子ども家庭福祉」がかなり個性的な内容で、参考書を忠実に覚えた受験者が大やけどを負う結果に。
大手の予備校の回答速報を待っている中で、レジェンドの先生が試験の翌々日(子ども家庭福祉が試験1日目の4/19、動画公開が4/21)に配信され、冷静に感想を話されていたのが印象的でした。
ブログも必見
ブログをやられていて、毎年「満開部」と呼ばれる受講生たちが励まし合いながら勉強されています。ほいくんと並んで、保育士試験の超有名な人気講師です。




ホイビィの保育士×未来ラボ



保育士試験の経験者で、ほいくんの動画も見られていたようなお話をされていたかと思います。
経験者ゆえに視聴者の不安な気持ちに優しく寄り添ってくれるのが良かったです。
拝聴した動画
ライブ配信を毎週水曜日の夜にされていて、試験前に最新の統計資料のデータの解説企画があったときに拝聴しました(「【令和7年後期】重要!児童養護施設入所児童等調査の概要を読む生放送【保育士試験】」)。
ほかにも、保育士試験の重要資料を一緒に読むライブ配信を行っており、統計や法律関係が苦手な人におすすめです。
私は、試験前後・試験中のお疲れ様配信(正式名称は違うと思います、すいません)や実技試験の経験談を話されていた配信を聞いていました。
模擬試験のテキストとのコラボ動画もある
私が受験したときにはなかったのですが、模擬試験との書籍コラボもされているようですね。私は同書籍の2025年版を買っていました。(そちらの感想は別記事で紹介します。)
全科目1問ずつ解説されているようなので、聞いた後に購入を検討してみてもよいかもしれませんね。


【実技編】試験対策に聞いていたYouTubeチャンネルとおすすめ動画


実技試験は、筆記試験の合格発表から1カ月もない日程でした。
・2025年4月19・20日筆記試験
・2025年6月3日筆記試験の合格発表
・2025年6月29日実技試験(合格発表から試験までの間は26日間)



(余談)筆記試験はマーク形式です。自己採点で通っていそうな場合、前倒しで実技試験の練習を始めるのは自由ですよ
実技は当日、会場で実演した結果が点数となります。練習が必要だったため、YouTubeでメインで見ていたのは造形・言語それぞれ1チャンネルになります。
なお、実技試験の勉強方法はまた別記事で紹介しますね。
(造形):工房しろうず 保育士実技試験 造形 対策講座
おすすめな点
・絵の勉強をしたことがない人が合格点まで届くような絵を描く方法が分かる
・おすすめの道具のレビューなどもしてくれている
・ライブ配信で過去問の45分間チャレンジをしている
・有料のコンテンツも豊富
私は絵の勉強をしたことがなかったため、今回はしろうず先生の動画をライブ配信も含めて全て見たくらい頼りました。



特に、試験時間と同じ45分で過去問題を解くライブ配信は、時間配分のシミュレーションができ、本当に助かりました。
しろうず先生は、試験前後にライブ配信もされています。X(旧ツイッター)でお知らせしてくれるので、聞き逃し防止にぜひそちらもチェックしてみてくださいね。
私は画材も先生のおすすめのものでそろえたのですが、その辺りのレビューもまた、別記事で紹介します。




(言語):保育士合格🌱夢カナエroom
おすすめな点
・余計な導入締めがなく、当日そのまま実演しても良いような内容を見られる
・スピード感や声の大きさ、表情もそのまま真似できる
・台本作りや練習方法の対策動画もある



私が受験した令和7年度前期試験から、言語は3つのお話から当日ランダムで出題される形式になりました。
夢カナエさんの動画はいずれも実演がありますよ。
私はYouTubeとテキストを基に台本はオリジナル要素も入れて作ったため、夢カナエさんの動画は実演動画のみを参考にしました。
ただ、他にも練習方法などもまとめてくださっているようなので確認すると良いでしょう。
言語の実技試験の練習方法や試験結果などはまた別の記事で紹介しますね。




YouTubeで資格勉強する際のポイント


YouTubeはすき間時間に効率よくインプットしたい人におすすめのコンテンツです。
一方で、情報をひたすら詰め込むことで、勉強した気になり実力がついていないことがあります。知識を定着させるためには、正しいアウトプットの方法とセットで勉強していくことが大切です。
また、情報の正確性や法改正による内容の変更については、自らアンテナを張って確認していくようにしましょう。




アウトプットもセットで
これはYouTubeに限らずですが、受動的な学習方法の場合「覚えた気になってしまう」のが懸念点です。



アウトプットの方法として、YouTubeの一問一答を動画視聴中に一緒に解いていくのと同時に、文章問題形式の問題集を解いてみることをおすすめします。
YouTubeの保育士試験のコンテンツはほぼ一問一答形式で、空欄の読み上げの際に一緒に問題を解くこともできますが、当日の問題は文章題です。
文意を読み取ることができず、詰まってしまうことがあります。アウトプットの際は、模擬試験の問題集や過去問題集などの文章問題も解くようにしましょう。
アウトプットに活躍したコンテンツ例
例えば、私は過去問題を解けるアプリをセットで使うようにしていました。
アプリ名:保育士 過去問(解説投稿型)
・Apple Store:ダウンロード
・Google Play:ダウンロード



こちらのアプリは無料で過去問10年分を解けます。
アウトプットの手段として、アプリがなかったら合格できていませんでした。
無料な分、一長一短な部分もあるのですが、別の記事で詳しくレビューできればと思います。


情報が更新されていないこともある
保育士試験のあるあるですが、何年かに一度法改正や配置基準の変更などが起こります。
YouTubeの保育士試験の対策コンテンツの中には、数年前から公開されているものもあります。情報が正しいかの確認は、自ら行うようにしましょう。



もちろん、法改正などに対応するために、動画を取り直したり概要欄で言及したりしてくれているチャンネルもあります。
情報の更新については、YouTubeコンテンツに限らず数年前に出版された書籍などにも当てはまりますよね。
改正などの変更点は狙われやすいポイントでもあるので、落とさないように気を引き締めていきましょう。
漢字や数字などはテキストで確認
今記事でおすすめしているのがYouTubeを音声のみで聞き流す勉強方法ですが、弊害もあります。



私がそうだったのですが、音声のみで覚えていると文章問題として目にした際に同じものとしてすぐに記憶をリンクさせることができないときがありました。
また、視覚も立派な記憶認知の方法の一つです。人間は目にしたものを脳で思い出すことができます。
年齢(歳) | 受け持ち児童数(人) | 保育士1人あたりの
0 | 3 |
1~2 | 6 |
3 | 15 |
4~5 | 25 |



例えば、この表は、保育士試験の勉強をするときに必ず覚える配置基準です。
音声でも覚えられますが、表を目で覚えると年齢ごとの人数が思い出しやすそうですよね。
YouTubeと合わせて、書籍の参考書も見ておくと良いでしょう。
まとめ


保育士試験を独学で受験するにあたって、参考書を見ている時間よりもYouTubeを見たり聞いたりしている時間の方が長かったように思います。



最後のポイントの項で紹介した注意点もありますが、個人的にはとても効率よく勉強できたと思います。
時間がない子育て主婦の勉強方法として、YouTubeは強い味方に感じました。
保育士試験は一定期間内であれば前回合格した科目の免除があったり、特定の有資格者は一部科目が免除されたりします。
この記事を読んで、少しでも前向きに挑戦してみようと思える人が増えれば幸いです。







